インプラント
歯を失った後に行う治療の一つに「インプラント」があります。
「費用がどれくらいかかるのだろう？」「手術は大変なのかなぁ？」
など心配する要素は多いと思いますが、
適切な環境でおこなえば大変有効な治療法であり、
処置後は費用・時間をかけた甲斐があったと実感出来る満足度の高い治療法です。
伴歯科診療所では、補綴専門医が歯を失った部位の治療にあたります。
インプラントのメリットとデメリット、他の治療選択肢についても
事前に分かりやすく説明し、しっかりと相談を行います。
歯の欠損治療でお悩みの方はご相談ください。
インプラントとは
チタン製のボルトを顎骨に埋め込み、それを土台に人工の歯を被せる治療法です。
インプラントは「インプラント体」「アバットメント」「上部構造」の3つで構成されています。
それぞれの役割をみていきましょう。
インプラント体
顎骨に埋入する部分で、天然歯の歯根（歯の根っこ）と同じ役割があります。
術前にCT撮影を行い、インプラントを埋入するポジション、使用するタイプ、長さ、などをしっかり診査し、術式の決定を行います。インプラントを行う際には、手術の手技はもちろんですが、この術前診査がとても重要となります。また、メーカーによって形状や使用されている素材が異なり、成功率や長期的な予後（安定性）にも差がでるため信頼できるメーカーを選ぶことが大切です。
アバットメント
インプラント体と上部構造をつなぐためのパーツを指します。
インプラント体は骨の状態や神経、血管の位置も計算して埋入するため、必ずしも歯を作るための理想の位置に配置できるとは限りません。アバットメントを使うことで角度や形態の補正を行い、歯を理想的な位置に作製することが可能になります。
上部構造
表にでている歯の形をした部分を指します。一般的な治療における被せ物に相当する部分です。素材はジルコニア、セラミック、金属などさまざまな選択肢があり、患者さんごとに相談をしてどのタイプにするかを決めていきます。
他の治療との違い
歯を失った後におこなう治療法には、インプラントのほかにも「歯の移植」「入れ歯」「ブリッジ」があります。
比較した際のインプラントのメリットは以下のとおりです。
移植に適した歯がない場合にも
行える
現在、伴歯科診療所歯科では歯を失った場合、まず「歯の移植」治療ができないかを検討します。ご自分の口に親知らずなどの必要がない歯があり、移植に適した形態であれば当該部位への移植を検討します。成功率も高く、とても有効な治療法であると考えます。
しかしながら全ての方に移植に適した歯が存在するわけではありませんので、インプラントはより多くの方が選択できる汎用性の高い方法であると言えます。
違和感がなく、自然に噛める
インプラントは固定式なので、入れ歯のようにズレる心配がありません。また、天然の歯と類似した形態で作製できるため違和感の少ない治療と言えます。
他の歯を削らなくて良い
インプラントは独立タイプの治療であり、ブリッジのように両端の歯を削らなくても入れることが可能です。周囲の歯への侵襲が小さな治療と言えます。
寿命が長い
定期メンテナンスを怠らなければ、統計的にみて入れ歯やブリッジよりも長くもつ治療です。
インプラントのデメリット
メリットの多いインプラントですが、デメリットも存在します。
治療に入る前にしっかりと把握しておきましょう。
費用がかかる
インプラントは保険適用外治療です。一般的な症例で一本あたり45〜50万円程度の費用がかかります（被せ物まで含むトータルの費用）。
手術が必要
ボルトを顎骨に埋め込むために手術をおこないます。手術中は麻酔がしっかり効いているため痛みはありませんが、手術後に数日間腫れたり、痛みが出たりする可能性があります。基本的にはお渡しする抗生剤と痛み止めで対処でき、日常生活に大きく支障をきたさないことがほとんどですが、飲酒や運動などに対する制限はあるため事前の予定調整は必要です。
定期的なメンテナンスが必要
天然の歯が歯周病になるように、インプラントも歯周病にかかります、これを「インプラント周囲炎」と言います。インプラント周囲炎は治癒しづらく、再度の外科的処置が必要になったり、最悪の場合ではインプラント自体の撤去を行わざる得なくなってしまいます。そのため伴歯科診療所では、インプラントをおこなった方のしっかりしたホームケアと定期的なメンテナンスは必須と考えています。
すべての方ができるとは限らない
喫煙をされている方、慢性疾患がある方、癌治療を受けている方などは、インプラントができない可能性があります。状況を確認してからの判断となりますので、まずは一度ご相談ください。
